どんぐり学舎中学部D→K RoomではDONGLISHという英語習得法を伝授しています
どんぐり倶楽部の糸山泰造先生が開発した、唯一無二の英語習得法です
私はまずは糸山先生の書き記した書面で独学し、その後、直接講座を何度か受講し、教室の英語指導法に完全に取り入れることができるまでになりました
どんな方法で、どんな手法で伝授しているのか、これまでも何度か説明していますし、ここには細かいこと全部は書き切れないのですが、最近、私がD→K Room通信部の中学生に宛てたメールをまずご紹介します
この子は、DONGLISH初心者で、これから習得しようとしている段階です
ちなみに、画像はDONGLISH歴1年半の中学2年生
もう、ここまでくれば、DONGLISH指導者になれるぞ、というレベルです
その次の段階であるDONGLISH歴2年半の中3生は、最近、長めの入試英語長文などを読んでいると、自分が日本語の文章を読んでいる時と変わらない状態で英文を読んでいることに気づいたそうです
そんな状態に誰でもなれる、それがDONGLISHです

(以下、私がDK通信生宛てに書いたメールの一部です)

教科書の本文写し、とても綺麗にはっきりと書けていました!
前回同様、私がDONGLISH訳を書き入れましたが、
今回は、まず、○○ちゃんが自力でどこまでできるか、確認してみてください
自分の書き込んだ用紙に、できるところだけDONGLISH訳(以降D訳)を書き入れてみてください
その際、今回私が送ったD訳を開いて、少し考えてわからなかったらそれを見て書き写してかまいません
 
D訳にはパターンがあるので、「また同じのが出てきたぞ」と思って慣れてくると思います
たとえば、動詞のhaveはいつでも、どんなときでもD訳では「持っている」と訳します
だから、D訳の時は迷わず「持っている」と書きます
でも、方言訳(ナチュラルな和訳…次の段階)では、haveの「持っている」を、どのようなニュアンスで訳すかは、文脈に合わせて変えるのです
たとえば
I have a bag.
だったら「私はカバンを持っている」だし、
I have a candy in my bag.
だったら「カバンの中に飴がはいってる」だし、
I have a cat.
だったら「私はネコを飼っている」だし
全部「持っている」感覚は同じなんだけど、どう訳すかは、場合によるでしょう
 
和訳するときは、それこそ、日本語の力が重要で、「I have….」って状態をどう表現しようかなあ、って考えなければなりません
でも、D訳では何も考えず、haveは「持っている」という動作を表す、と覚えておいたのを書くだけ
深く考えるのは、方言訳の時だけなんです
 
さあ、○○ちゃんが自力で全ての英文をD訳できるようになることが、今後の目標です
これができるようになれば、どんな英文でも読めて、聞けるようになります
不思議なことに、私の教室の生徒も、通信の中学生も、英語はこれ以外やっていないのに、みんな英語が得意になってきました
 
ちなみにhaveを英和辞典で引いてみてください
たくさんの意味が書いてあると思います
もし、○○ちゃんがそういうのを丸暗記することに苦労しないのならば暗記してもいいのですが、それには、他の単語も含め、辞書1冊まるごと暗記する必要があるのです
 
でも、DONGLISHでは「持っている」だけ覚えておけばいいんです
方言訳をするときには自分の日本語力を使うんです
だって、私たちは日本語がぺらぺらなんですから
 
さあ、それでは、私のD訳を開きつつ自分でできるだけD訳に挑戦しながら書き写し、次は方言訳に挑戦してください
それができたらまた送ってね
 
そして、その次は新しい文法の練習と、そのあとにまた教科書本文に移りますが、その時は、本文を写したら、写しながらでもいいけれど、○○ちゃんが自力でできるだけD訳を書き込んでみてください
最初は、違うところにスラッシュを入れたり、分け過ぎちゃったり、D訳としての訳し方と違うことを書いてしまうこともあります
でも、心配せず自分でトライしてみてください
わからないところは空けておき、できそうなところだけ書けばいいです
間違えても大丈夫です
空欄には私が書き込み、間違いは私が直して送ります
間違えることを恐れる必要はありません
最初はみんな間違いだらけでした
それでいいんです
間違いを恐れていたら進歩しないの
○○ちゃんならわかっているよね

メール引用終わり
 
ちまたには「英語学習法」が溢れかえっています
勉強法マニアの私は、書店の学参コーナーや語学書コーナーが大好きで、よく比較していろいろな参考書を見ています
今では中学生の学習方法としてDONGLISHは必須だと確信して伝授していますが、自分でも色々試し続けているので、相変わらず新しい勉強法を見つける探検家の気分は抜けません
私は現役時代、英語が一番苦手だったので、今は、一番学びがいのある、教え方、伝え方に最も力を割ける科目なんです
逆に、自分が得意だった科目は教え方が難しい、っていうのもあります
英語も実は、
自分が得意で、大好きだった人は、なかなか、中学生にはじめの一歩として教えるのが難しいんじゃなかろうか、と思うのですが、どうでしょうか
もちろん、英語が苦手だった経験などなく、ずっと得意で、教えるのも上手、っていう先生もいらっしゃいます
でも、「得意だから教えるのも上手」とは限らないのはスポーツも同じ…
特に、英語に関しては、留学経験があったり、海外在住経験があったりする先生が中学校でも増えていますが、そういう経験が中学生の英語指導に役立つか、というと、必ずしもそうでない場合もあります
「そんなの覚えればいいじゃない」と言われたらそこまで
どうして覚えられないのか、そこから紐解いたのが糸山先生のDONGLISHなんです
※ちなみに糸山先生は英語が元々得意で専門家です
 
今、私が個人的に好んで見ている英語学習系のSNS発信の多くは、「学校ではこう習うけど、実際には違う」というようなものが多いです
日本人が勘違いしている英語、みたいなものがセンセーショナルで視聴回数も増えるのだと思います
私も、「へえ!そうなんだ!覚えておこうっと!」とメモしちゃうことも多いです
でも、留学経験もなく、日本にいながら日本語に囲まれて英語を学校で勉強しただけの私たちは、その英語が実際に使えるかどうかなど、確認する機会さえほとんどありません
それなのに、一生懸命中学、高校と最低でも6年間英語を授業で勉強して、単語を覚え、文法を習い、試験を受けて大人になりました
それでも「英語は話せない」という人が多いのは、話す機会がないからなのはともかく「英語は読めない」「英語は聞き取れない」という人もあまりにも多いのです
それどころか、近年、必修化された「小学校英語」のおかげで…中学1年生、DONGLISH導入の時点で「英語なんか大嫌い!」と言ってくる子がなんと増えたことか…
だから私は言うんです
「DONGLISHは日本語だよ?」って
※逆に、小学生に「日本語だけの英語学習法どんぐりっしゅ」を伝授するときには言います
「これは、日本語しか書いていないけど、英語なんだよ?」って
 
子どもは、「意味がわからないのに強制される」のが好きではないんです
意味がわからないのに、「英語ではこう言います」と教えてもらい、覚える
覚えることができる子が、点数をとれて、覚えられない子は早速落ちこぼれていく
 
ここ数年、私がどんぐり学舎で英語の教材を作ったり解いたりしているのを見て、「うわーー!英語だ!だいきらいなんだよねーー」と言ってくる小学生が本当に増えました
本当に残念です…
いったい、どんなことが原因でそうなってしまっているのか、わからないのですが…
 
DONGLISHの最初の授業で必ず話すことは「英語は征服言語である」という話(だから容易)
そして、日本語が世界でも最も難解な言語の一種であるという話(だから便利に日本語を使いこなす私たちは他言語が不要だと本能的に思ってしまうらしい)
日本の子どもが「動脈硬化症」という病気の内容をなんとなく知ることができても、
英語圏の子どもが「arteriosclerosis」という病気のことがなんのことやらわからない、という話(漢字の威力)
英語でIと言ったら日本語では「わたし・ぼく・おれ・おいら・わし・われ・あたし・うち…」と数限りないという話(なんならその一人称で性別や社会的立場、性質まで想像できてしまう)
そして、
空手や書道やレシピやプラモデルと同じ、英語には型と語句順がある、という話
(日本語には、「助詞」という便利な部品があるから自由自在に文が変形できるが)
 
英語の授業を、そこから始めるんですよ
 
中学部でも基本、全科目、学校で授業を受けるのだから、ここでまで授業はしない、というのがDKの方針です
学校の授業がわからないとか、聞きたくないとかいう場合、自分で学びたいなら教科書や参考書を熟読すれば容易に習得できるのが中学校の学習内容ですが、教科書も読まず参考書も読まないのに「勉強ができない」などと言っているようではその先も救いようがありません
それならそれで、じゃあ、どんな生き方を選ぶのだ?と問うていくわけですが
だって、本人がそうしたくないならしないでしょうし、そこを、親や教師が無理矢理なんかやらせたって結局自分の足で立って歩いて行くのは本人ですから、それ以上どうにもできないでしょう
だから、
だったらどうやってこの先自立へ向かうんだい?と私は話すわけです
 
だから、英語も、学校の授業を受けて、生徒からのヘルプに答える、というのが基本的なスタンスではあるのですが、最近あまりにもひどい(小学英語から嫌悪感を抱く子が増えている)ことから、DONGLISHを徹底的に教え始めています
まあ、それでも一斉授業はあまり必要性を感じないので、英語に関する解説は全て動画を撮影してあり、それぞれの独学時間に活用すること、と言ってあるだけなのですが
 
上記のメールにも書いたように、DONGLISHは私たちの日本語力を最大限活用する英語習得法です
だから、小学生の保護者さんによく質問される「英語はいつからやったらいいですか?」という質問には迷わずこう答えています
「英語よりも、日本語力を鍛えておいてください。」と
自分の言いたいことが伝えられる
いろいろな言い回しができる
文章が読める
自分の意思を伝えるために、書ける
それらが母国語でできるようになっていることが、中学校からの英語習得への近道です
 
どんぐりを小学生時代にしっかりとやってきた子は、中学生になるまで一切英語を勉強していなくても、先取りなどしていなくても、英語ができるようになる子が多いです
なぜなら、どんぐり問題は、短く、端的で、味わう文章とも違い、ひとことも読み落とすことができない仕掛けになっているので、それらを読み取って絵図化して解くことの経験が豊富な子は、言語にそこまでの執着を持っているからです
 
英語塾で先取りをしている子は、中学1年の最初だけは先頭を独走しますが、そういう子が3年生になってもトップに君臨している例はあまりありません(中には維持する子ももちろんいますが)
それは、進学塾勤務時代から知っていました
幼稚園から英語を教える塾が流行している地域で、そこでは、6年生の1年間で中学校の教科書を予習します
だから、中学生になるとそこの塾の子が英語ではずっと満点を取ります
その噂を聞きつけて、その塾に入れたがる保護者が多いので、常に大人気の塾でした
私の勤務先の塾の教室がその近くにあったので、噂はよく聞きました
でも、2年生くらいになると、その英語塾から転塾してくる子が出てきます
蓋を開けてみると、1年生で先取りのおかげで先頭を走っていた子たちは、2年生では追いつかれ、3年生になると逆転されている例も少なくないことがわかりました
彼らに内情を聞いてみると、英語を楽しく習得できる塾で、英語ネイティブの先生方がきれいな発音で教えてくれるのでそういう意味で収穫は大きいが、英文法のメカニズムなどの説明がわかりづらく、テストで点数がとれなくなってきた、と悩みを打ち明けてくれました
 
当時と比べて、高校入試の問題も文法が理解できないと答えられない問題は減り、長い文章を読んで理解できているかどうかなどを問われる問題が大部分になりました
そして、自分の考えたことを英語で書く、という問題も激増しています
だから、もしかしたら上記のような英語塾は、いま、その力が生かされる時期なのかもしれません
でも、どうしたって私たちは日本人で、毎日日本語だけに囲まれ、日本語だけで生活しています
そんななか、英語を感覚的に習得するということがどんなに難しいことか、私もいろいろ試してきた中で痛感し、現在では「中学生にはDONGLISH」と確信を得ているのです
 
興味のある方は、ぜひ、連絡をください
今年度はあと若干名、通信講座での受け入れは可能です
 
ちなみに、中学生の通信講座は、中学生本人からの相談メールからスタートしています
保護者の方が情報を得ても、まずは家族会議、そのあと、私への連絡は本人からお願いしています
通信を始める時には、生徒さんと直接連絡がとれるアカウントを作っていただいています
(通信内容はいつでもご自由にお子さんと一緒にチェックしてください。ただ、中学生になると保護者を通すことで問題が複雑になるのが実際。だから、実教室でも保護者を交えた面談は廃止しました。)
 
D→K Room実教室で実施している英語習得法の内容
1. DONGLISH(英文法・教科書本文訳)
2. 英語クイズ
3. リスニング
4. シャドウイング&ディクテーション
5. 英語原文復元法
 
※通信部は1のみ いずれ、2~4も全て実教室と同様にできるよう検討中
※5は誰でも、どこででもできる独学法