そろそろ川遊びがしたい季節ですね
まだ川の中は赤ちゃんだらけだから、荒らしたくないよね
もう少し待っていましょう
中学生と勉強していると、
…これは、私の教室の独学支援室でも、少し前に関わっていた公立中学校の自習室でも同じなのですが、
「受け身」の子は伸びないなあ…とわかってしまいます
学校や塾からの指示で、「やりなさい」と言われたことをするだけで、
ある程度は伸びるのですが、続かないんです
糸山先生によればそれは、「楽しくないから」なのです
ある程度伸びるならいいじゃない、って思うかもしれませんが、
私は中学の勉強がある程度まで他力で伸びても、
その経験があとあといろいろなことに影響してしまうことを恐れています
いつも、何度も書いているのでしつこいようですが、
その後の人生に影響する、私はそう確信しています
勉強ができるようになるためではなく、
人生の難題を乗り越えるため、自分の弱点を知り、強みを知ることが、生き抜く上で必須の体験だと思っていて、それが中学校3年間でできると思っているからです
でも、それは中学生になってから準備するのでは遅いのです
生まれてから12年間
修正がきくのはそこまででしょうか
つまり、中学入学前に仕上がっているのです
受け身であるかどうか
これは、幼少期からの遊びの中で、生活の中で、そして最終的には学ぶということへ
つながっていく基本的な姿勢です
小さい頃から指示ばかりされている
評価されている
批評されている
自由で自主的だったはずの赤ちゃん~幼児が、段々と主体性を失うのは、
紛れもなく身近な大人の責任なのに、
子どもが成長すればするほど、その責任は自己責任だと言われてしまうのです
そんな理不尽な話はありません
幼児教育からあれもしろ、これもしろ、とみんなで集まって静かに話を聞かせたりする
従わせる
同じ形でじっとしていろと命じる
授業わかんなくても
そうやって当事者性を失わせている教育をしている
赤ちゃんの時に主体的でない子はひとりもいない
でも、勉強した?宿題した?とよかれと思ってサービスするような言葉をかける大人が、
日本では、先生でも親でもとても多い
それで段々と主体性を失っていく
(『学校の当たり前を変えた』著者 工藤勇一先生)
知育ビデオの害
ベイビー○○など、生後6ヶ月から1歳半まで、早期教育のビデオ教材を1日に1時間以上見せている、という場合、言語発達が遅れている傾向がある
赤ちゃんの1時間以上、って起きている間の多くの時間を占める
静かに見ているということは、一種の脳梗塞状態である
動いている刺激に目がひっぱられ、言語を理解する神経ネットワークが阻害され、作られなかった可能性がある
(発達心理学者 内田信子先生)
中学生で多いのが、
問題集解きっぱなし
テスト受けっぱなし
それでは、どんなにいいと言われている問題集を解いても、どんなにいい解説を聞いても、
絶対に力はつきません
伸びる子は、
解いたら気になって仕方ない、問題集でもテストのミスでも分析して納得するまで深掘りしていきます
昔から、
伸びる子はそういう子で、
そこまでしなくても伸びる子がいるとしたら、それは、一瞬で自分のミスや弱点を見抜き、念押ししないでも脳内にそれがたたき込めるワーキングメモリーを持っているある種の天才児です
指示されるがまま、問題を解いて、まるつけをされ、点数をつけられ、そのまま放置できる子を見ていると、芋づる式にいろいろな子どもを思い出します
授業中に鼻血が出ても、何も言わず、手で押さえて、「…はなぢ。」とだけ呟いた子
慌ててクラスメイトや私がティッシュを渡しましたが、それだけ
中学3年生です
それも、初めてではなく、体質的にその季節よく鼻血を出す子でした
わかっているなら準備してくればいいのに…
将来の為、最後にはいよいよ言いました
「ティッシュを持ち歩いておくといいね」と…
対照的に、花粉症の季節にボックスティッシュを持ってくる子がいました
ゴミを入れるビニールまで持参で
捨てていっていいのに、と言うと、いえいえ、と
その子は、自分が落ち葉だらけで教室に入ってしまったことに気づき、掃除して帰ったりもしました
くらのゲームで遊んでいたとき、パーツを間違って外に放り出してしまったときも差が出ます
ウッドデッキの下に入り込んでしまうとお手上げです
一大事だ、と私にすぐに言いに来る子、
私は添削中なので「あとで探すから…」と言うしかなく、そのままにしておくと、何人かで一生懸命議論したり、道具を作ったりしてなんとか取ろうとしています
一方、全く言いに来ない子達もいます
教室を汚しても、何かを壊してしまっても、黙って帰ってしまいます
受け身…
黙っていても鼻血が出ればティッシュやタオルが渡されるのでしょうし、
困っていたら助けてと言わなくても助けてもらえるのでしょうし、
汚してもなくしても自分では片づけなくていいのでしょうし、
そういう生活習慣から、よそでもそんな対応になってしまい、
結果的には中学校以降の学習習慣にも影響していきます
誰かが何かしてくれるのを待ってる
自分から何も言わなくても、親が代弁してくれて、わかってくれて、対処してくれるのが当たり前になっている
受け身…
何して遊べばいいの?
のどが乾いたんだけど!
暑いんだけど!
教室でも個人的な不満や希望を全力で私にぶつけてくる子どもたち
私は
「へえ、そうなの」と受け流しますが、
たぶん御家庭では、
「じゃ、○○して遊ぼうか」と相手をし、
「麦茶のむ?」と水分を与え、
黙って冷房をつけてあげたり、うちわで扇いであげたりするのでしょうか
いますぐ、やめましょう~
いくら私が教室で自主性を育てようとしても、主体性を育もうとしても、
家庭で過ごす時間で完全にリセットされてしまいます
なんなら「さとちゃん何もしてくれない、いじわる。気が利かない」と言われるのがオチ
(実際、そんなことを言われたこともあります)
急にやめると反抗されます
それでも耐えてください
放課後、帰り道でランドセルを持ってあげる習慣があった親御さんが、
私の指摘でそれをやめたとき、
子どもにかなり怒られた(キレられた)そうですが、
それでも耐えてください
まずは、
それまでにしてきたことをきちんと謝罪し、方針転換することを伝えます
これまでが間違っていた、と
軌道修正は親御さんにしかできません
その軌道に乗せたのが親御さんなのだから
それも誰かのせいにして、
そのまま子どもが育ってしまうのを見過ごしたら、
その先、もっともっとずっと大変な悩みを抱えることになってしまいます
大きくなってもずっと自主性も主体性も持たず、
親に寄りかかってくれるならまだいい方かもしれないけど、
最近では、そうじゃない人も増えているのです
子どもが、生きづらい大人に育たないよう、
軌道修正するのは今です
受け身
それはすべてに影響してしまう、かなり重症の状態であることを
知ってください
日常生活で、いくらでもやり直しがきくと私は思います
それは親の覚悟です
1日、子どもの言動、行動を、手も口も出さず見守ってみてください
我が子がどれだけ主体的かわかると思います