12月のとある日曜日、
DSSではお馴染みの、県内にある水沢山という小さな山に、みんなで登ってきました
家族でも何度も登っているのですが、
DSS企画にするにあたり、面白いコースを思いついたので、ここのところ、そのコースでやってます
それは、
電車とバスとロープウェイという、3つの乗り物に乗っていく、というコースです
それだけでもなかなか楽しげでしょ
まずはJR高崎駅に集合します
駅集合にしたら、市外や県外の仲間も集まりやすくなったようです
高崎駅から渋川駅まで電車で行ったら、
渋川駅からは路線バスに乗って登山ができる麓の町まで向かいます
両方とも、30分弱くらいの乗車時間です
ちょうどいいでしょう
バスはロープウェイの山麓駅のすぐ下でとまってくれます
そこから、ロープウェイに4分ほど乗って少し高いところまで移動します
そこから山頂まで1時間ほど歩きます
子どもたちと遊びながら歩くと、1時間以上かかっているのかもしれません
山頂でひとしきり360度のパノラマ絶景を楽しんだら、
大勢でお昼ご飯を食べられる広場まで下ります
広場は登る途中で確認済みです
今回、12時を過ぎてしまったので、みんな腹ぺこで広場に到着
でも寒いから、食べきった人から鬼ごっこ
お昼を済ませたら下りはロープウェイに乗らずに、麓のバス停まで歩いて下ります
山道を歩いて下りていくと、
神社が鈴の音がしてきます
伊香保神社です
伊香保神社は有名な伊香保温泉街の石段の一番上にあります
そう、私たちは山から下りて、伊香保石段の一番上に出てくるのです
そこからは毎回、自由行動にしています
お土産を買ったり、足湯をしたりしながらバス停前での集合時刻まで散策です
それで、バスに乗ってまた駅まで向かい、電車に乗って高崎駅に戻ってきます
我ながら、子どもたちと山登りするにはなんとちょうどいい楽しいコースだろうって思います
乗り物に乗って移動すること、切符を買ったり、車内でマナーを守ったり、いろんなお仕事している人に挨拶したり(車掌さんにめっちゃ至近距離で手を振ってたのが可愛かった…)
バラエティに富んだ楽しいコースだと思うんです
そして、
山道がまた、毎回ながら、いろんな場所があって楽しい道なんです
根っこが浮き出てごつごつした道、
手でつかまないと登れないような岩場、
両側が崖になっている細い尾根!
小さな軽石がじょりじょりしてる滑りやすいところ
初めての大人の方達は「怖い!」とびっくりしていました
そうなんです
ほどよく危険な感じ
でも、
そんな特に危険な箇所にさしかかるとき、
私たちは恒例の注意事項を伝えます
いつも先頭を歩いてくれるスタッフのあっちゃんが、
わざと低い声でかしこまってみんなに伝えるのです
ここからはふざけちゃいけない
気を抜いたら崖の下に落ちてしまう
しっかり足元を見て、前に進むんだ
子どもたちは神妙な顔で話を聞きます
そしてしっかりとした足取りで歩き始めます
山頂からは今回、久しぶりにスカイツリーとビル群が見えました
富士山もいつも通り見えました
群馬からそんなところまで見えるの?という面白さがあります
もちろん、群馬県庁や高崎市役所や観音様を見つけて喜んでいる子達もいました
山に登る面白さってこういうものでもあるよな、って思いましたよ
さて、今回初採用した「バディ」制度は好評でした
私自身も、もっと早くこうしていればよかったかも、と思いました
高崎駅で、私が勝手に組んだバディを発表しました
実はわりと真剣に慎重に選んでます
子どもたちは初対面の子と2人組(3人組も)になり、
この日1日、お互いがお互いを守るんだよ、と伝えました
とはいえ、初対面ですぐに仲良くなれるとは限りません
往路の電車の中で私は少しだけ仕掛けを作っておき、
電車を降りたら全員で駅前の広場で鬼ごっこなんかしたもんだからすっかり心身共にほぐれて温まって、もうそれ以降は、バスに乗るときも自然にバディと隣り合って、行動はいつもバディ単位でしていました
誰も親と歩こうとしなかったし、ひとりで歩き出そうとするとき、バディの存在を確認する子が多かったです
もちろん、単独行動を好む子もいるし、ついバディの存在を忘れてしまうような子もいます
それでも、
ちょっと声をかければ「あ!」って思い出すし、イヤイヤ一緒にいる、ということでもなさそうだったので、気になったら声をかけ、「みんないる~?バディはいる~?」と点呼的な時は必ず言っていたので、みんなそれぞれが隣を確認してくれていましたよ
自分より小さい子とバディになった子は常に気にしてくれていたし、
そんな年上のバディに見守られて安心して楽しんでいる子もいました
あ、大人の人数チェックはほぼしていなかったし、バディ制もとらなかったけど(笑)お父さんたちは先頭集団を守ってくれたり、一番ちいさい子をずっとサポートしてくれたり、お母さん達は子どもたちの後ろについてたくさんお喋りしながら歩けたようです
私からの報告はこれくらいにして、
あとは箇条書きでランダムに、保護者の方から寄せられた感想をご紹介しますね
●今回の子どもたちのバディ、良かったな!と思いました。広場でみんなで遊んでいても、集合の時にはお互いが相手を気にしたりする様子も見られて
●スタッフへの安心感と、どんぐり仲間とのワクワクするおしゃべりに、私もすっかり子どものように1日はしゃいで終わってしまいました
●みなさんやバディのおかげで登り切れて、「自分の登山」になったようで、帰りの道中誇らしげに色々と話してくれました
●帰ってから兄弟それぞれ「楽しかった~」とつぶやいていました。ふだん、楽しかったときはそれなりにお互いわかるので、わざわざ口にすることはあまりないんです。1日にあまりにもたくさんの深い経験ができたので、心からの声が溢れちゃった感じでした
●今回は2回目の水沢山で、見通しを持ちながら歩けるのはこんなにも気持ちが違うんだなと改めて感じました。山登りは人生と同じだというようなことを言っていた偉人がいたと思うのですが、ほんとにそうだなと…登っている途中の大変な箇所をどう登って越えていくか、1人で登れない所はどう助け合いながらいくか、なだらかな道あり、狭い尾根あり…水沢山は登る時間的には短いですが、こういういろんな箇所がぎゅっと詰まっている山だなと思いました。子育ても同じだなぁ…先が見通せないから不安になるし、この道で合っているのかなって思いながら進んでみたり、行ってみた先が思ったより険しくてやんなったり…でも、仲間がいればその時々で話し合いながら先に進んでいける。今回もお母さん達との会話が楽しくて、励まされたし、学校での宿題やタブレットの話も同士がいるから頑張れるなぁって改めて思って、ゴォゴォ風が吹いている中でも寒さを忘れてお喋りできました
●勇気を持って参加して本当によかったです。足手まといになったらどうしようか…と思っていましたが。いつも見える水沢山、あそこに登ったぞ!ということを胸に、しばらくは生きていこうと思います
●(旦那さんが)今回初参加でしたが、楽しかったようで、帰ってからも「Gちゃん可愛かったんな-」と何回も言っていました。(ずっと最年少の子のサポートをしてくれました)みんなで登る山登りサイコー!
全文ご紹介せずランダムに引用してしまってごめんなさい
スタッフみんなで全文、大切に拝読し、保管しています
今回、子どもたちのバディ制のおかげで大人は大人だけの時間、空間が確保できたように思います
もちろん、いざとなったら大人の手が必要なのですが、基本的に子どもは子ども自身に任せ、信じて一緒にほどよい距離を保って行動してくれたらそれでいいんです
むしろ私は、普段なかなか会えないどんぐり仲間と思い切り交流して、どんぐり保護者としての思いをぶつけ合ったり、いたわり合ったりしてどんどん仲良くなってほしい、って思うんです
子どものそばにいる私や、他のスタッフも、本当は大人グループに加わりたいけど…(と感想で言ったスタッフがいました)それでも、私たちは大人同士の交流のためにも、この活動でその時間、空間を確保することも大切に思っています
エントリーしてくれたみなさん、本当にありがとうございました
毎回、
山道が終わって伊香保神社に辿り着くと、
「今回もみんなが無事でハイキングできました。ありがとうございました。」と神様に御礼参りをしています
すると、すごくあったかい気持ちになり、極寒だったのに(しかも超薄着でいた私)ほんわかと身体が温かくなるんです
きっと、みんなのことを包んでくれている神様は本当にいるんだと思います
今回もみんな無事でよかったです
去年落とした靴は見つからなかったけど、
きっと、山の動物たちが宝物にしてるよね、って話しながら、靴を落とした現場を歩きました
ニホンカモシカにも会えたんです
ちょっと奇跡的でした
3月には、ジャンボリー群馬のスタッフをしてくれた学生たちの企画で、また水沢山を歩きます
野生動物を呼び寄せる不思議な学生達が、またみんなに何かを出会わせてくれるかもしれません
楽しみです