もうすぐ私は ”高校生” になります。
今までふり返ると、小学1年生のときにどんぐり学舎に入り、6年間ひたすら外あそび&絵をかいて問題を解く、そのくりかえしでした。
あっというまに中学生になりどんぐり学舎からD→K Roomに。
これだけでもお兄さんになったんだという実感があった記憶があります。
部活がはじまり、小学校ではほとんど手をつけなかった「宿題」というものを短い1日のなかでこなすようになり、とてもいそがしくなりました。
このほかにもクラブチームに毎週かよって、時間が流れるようにすぎさっていきました。
そして今、とてもイヤだった高校受験が無事におわり、解放され、なんとなく今までが一瞬に思えるようになりました。卒業式まではずーっとダラダラしていたいとも思います。
(卒業おめでとう!)
友達から「塾行ってる?」という質問を何度もされたことがあります。
説明するのもムズかしいので、いつも私は「一般的にみんなが知ってるやつじゃないけど行ってるよ」と言います。
だいたいの子たちはなんとな~く私の性格も考えて納得してくれます。
最近(といっても2024年になってから)自分の学力が少しずつのびてきて自信をもつようになってから、とても時間を有効活用できるようになりました。
私が、みんなが行っているとこにかよっていたならば、どれくらいになっていたんだろうな、と思うことがあります。
今、私が考える限り、絶対伸びない。
伸びたとしても一時的なもの
もしくは現在の学力にはいたっていないと思います。
たぶん、私はこれまでのDKの先輩たちとくらべても、べんきょうのスイッチが入るのが一番おそかったんじゃないかなと思います。
私が思うに、正確に言えばお正月から。
でも自分に謎の自信はありました。
その自信がどこからのもので何を根拠にいっているのかわかりませんが。
これはどんぐりがあったからじゃないかなって思います。
数学はお正月から格段にレベルアップしたし、英語もニュアンスでなんとなくわかるようになりました。
今までの何気ないどんぐり生活は無駄じゃなかったんだ!と気づけた気がします。
後悔はないし、ああしとけばよかった、というのもほとんどありません。
未来の自分は自分でつくれるんだ
これが証明されました。
とってもいい環境に育てられたな。
親にも感謝です。
もちろん支えてくださったさとこ先生にも。ありがとう。


こちらこそ、9年間ありがとう
「自分の未来は自分で作れるんだ」

かっこいいね
そして、本当にその通りです

自分の足でいっぽいっぽ進んできたから、そう実感できるんです
誰かにひっぱられて進んだのでもなく、誰かに強引に背を押されてもいない、
自分の足で、自分で考えた方へ踏み出してきたからです

そんなの当たり前、って思うかもしれません
でも、私がずっとこの場所で子どもたちとその保護者の方々を見ていると、
世の中、みんながみんな「自分の足で進んでいる」ってわけじゃなさそうです
ホントは違うんだけどな、って思いながらも、流れるプールに流されるみたいに毎日過ごしてる人や、自分の足ではどっちに進んだらいいかわからず、誰かに背中を押してもらうのを待っている人、そして、後ろから脅されて、仕方なく前に踏み出すしかない人
ほんとにいろんな人がいます
私は、
いずれ自分で、自分として生きていく子どもたちに、
もし、万が一失敗しても、間違っちゃっても、やり直したい、って思っても、
まだまだ私たち大人が近くにいてあげられる今だからこそ、
たくさん挑戦して、たくさん失敗して、たくさん悩んでほしくて、
だから、
無理矢理ひっぱったり、無理矢理背を押したり、なるべくしないように、って親御さんにも頼んでいるし、私自身も心がけているのです
もし、まだ未熟で、挑戦したけど失敗しちゃった、って時には、私たち大人がついてる、大丈夫、大丈夫!ってまた最初の一歩に寄り添うことができます
もし、最初の挑戦からひとりで挑まねばならないとなったら、それは相当怖いんじゃないかと思うんです
子どもの頃の失敗は、子ども時代に取り戻せることが多いから
でも、大人になってからの失敗では、取り返しのつかないことが起こることも多々あるのです
だから、
15歳にして、「自分の未来を自分でみつけた」って思えることは、とっても素晴らしいことだと思います

自分でも書いているけど、
活発で、自分で創意工夫するのが好きで、アイディアも豊富に浮かぶこの子は、
確かに座学、机上の勉強を好むタイプではありませんでした
どんぐりは楽しそうに解いていたけど、中学生になると、わりと、定まった方法で解かなければならない、というミッションが加わるので、その辺りは苦痛に感じているように見て取れました
ただ、やはり、ときどき、ひらめきを要する問題が出て来ると、そりゃあもう、即答に近いほど、すぱっと思考が働き、答えることができました
この子の能力は中学や高校の授業やテストなんかじゃそうそう発揮されないけど、すごいものがあるぞ、とずっと思っていました
中3の後半になったとき、突然言い出した志望校は、県内でも競争倍率の高い人気の上位校だったので、「どうかな」と正直思いました
それならそれで、早いうちから腹くくって受験の準備を重ねてくればよかったものを、だいたい、直前で言い出す、これも毎年必ずいるパターンなので想定内ではありましたが、私立受験の結果によってはかなり難しいだろうな、とは思っていました
(いや~でも、心臓に悪いので早めに決めて言ってほしいのよ~)
それでも私がこの子が必ず最後に伸びるし、入試前日まで伸び続けるだろうな、と確信していたのは、国語力の高さと、ユーモアを忘れないところでした
国語はたぶん、ほぼ勉強してないはずですが、読解も、漢字も、かなりハイレベルな状態を維持していました
だから自ずと、英語の作文問題にも積極的に取り組めました

文を読んだり書いたりすることが嫌いではなかったのでしょう
漢字は宿題マシーンのおかげで小学生時代練習はしていないはずです
毎週、DK実教室では入試頻出漢字の小テストと語彙力チェックをするのですが、この子はなかなか提出しないことが多く、何してるんだろ、って待ってると、出題された文に関連するイラストなどを挿画のように描いているのでした
遊び心は入試直前まで途切れることを知らず、ただの漢字や語彙のプリントなのに、私は回収して添削するのが毎回楽しみでした
普通、そんなことをするヤツは不真面目で、力なんかつくわけない、と大人は思うでしょう
でも、私はそれがこの子の強みだと確信していました
本当は嫌いな座学なのに、自分の中で、なんとか面白おかしくやり過ごそうとしている
そんな自由さと、自分なりの工夫が、この子の強さだ、と
私立入試結果は私の中の想定ラインを大幅に上回りました
上記のこの子の証言から、「お正月から」ということなので、まさに、私立入試直前で種火がほのおになったのでしょう
そして3月、見事に第1志望校に合格したのです

卒業後、ご両親の手記も届き、それらを読んでも、やはり、
ご両親も、この子を無理矢理牽引したり強引に押したりすることなく、
本人の意志を尊重しながら、そして、できるかぎり環境を整えてきたその努力を感じました
常に笑顔で穏やかに受験が終わるまで特に切羽詰まった様子も見えなかったご両親は、
もしかしたら子どもが受験を乗り越えるのを、
とても穏やかな気持ちで見守っていたのではないかと思います
私がそうだったように

だって、
どんな学校に進もうと、我が子は我が子、かけがえのない、唯一無二の存在です
入試は1発勝負で、たまたま合格したり、不合格になったりはするけれど、
だからって、そこで人生が決まるわけではありません
ただ、大切な我が子の行く学校が決まる
学校がどこになっても、その存在価値は全く変わらないはずです

どんなキミでも大好きで、
どんなキミでも、大切だよ

そう心から伝えられていて、
それが伝わっている
それがとても大事ですよね

これからも、
苦手…とか嫌い…って思うことにぶち当たることがあるでしょう
でも、この子はきっと、また自分なりに工夫して、アレンジして、せめてちょっとは楽しめるようなユーモアをプラスして、なんとか乗り越えちゃうんじゃないかな、って思うんです

それでもこうして、
苦手で嫌いなことから逃げなかった証拠が、
ここに残るよ
ちゃんと向き合って、結局は乗り越えちゃった実績がね