どんぐり学舎に入ったきっかけは夫が聡子先生ご夫妻と同級生だったことです。

同級生同士での飲み会の時に聡子先生が「どんぐり学舎」という教室をしていること知り、夫がTには向いているんじゃないかな・・・と知識がほぼない状態からスタートしました。

それまでの我が家はテレビ見放題・ゲームも与え、習い事も楽しそうならやってみよう。と、どんぐりを実践している方なら驚くような真逆の生活を送っていました。

息子が小学校に入学してどんぐり学舎に家族で面接に行きました。いま思えば同級生の夫にテレビやゲーム、生活環境を見直すようにと伝えた聡子先生は言いづらかったと思います。

面接以降、我が家の生活は一変しました。
まず息子にどんぐりを始めることを説明しました。それから習い事を調整し、テレビは制限、ゲームはTの脳を守るために必要ない物なんだよ。壊れてしまったからもうできないんだよと伝えました。

今までテレビやゲームをして過ごしていた時間をどのようにして楽しい時間にするか悩みました。学校から帰ってきたら暗くなるまで公園に行き、なるべく家で過ごす時間を減らしました。
夕食後の少しのんびりした時間が問題です!ちょうどそのころ息子は香川元太郎さんの迷路の本にはまっていたので時間があると迷路の本をひろげて家族全員で絵本の隠し絵を探したりしながらゲームのことを思い出さないようにしていました。
はじめのころはゲームをやりたいと言うこともありましたが迷路の本をやり尽くした頃にはゲームの話もしなくなり、ペットボトルを並べて廊下でボーリングをしたり、狭い部屋で野球したり木のおもちゃで遊んだり、工作したりと何か楽しそうなことをみつけて時間を過ごすようになっていました。この時期に息子がゲームやテレビから離れることができたのは夫もテレビやゲームをしないように協力してくれたおかげです。

宿題は4年生まで私がマシンになってやっていました。
それは私が学校にどうやって伝えていいのか分からなかったからです。息子が5年生になった時に学校に我が家の方針をしっかり伝えようとようやく重い腰をあげ学校に宿題を家庭の判断で決めさせてほしいと言いました。息子の学校ではどんぐりに通っている生徒はいなかったので前例がなかったのか宿題を家庭の判断で?と担任の先生では判断できずに最後は夫婦で校長室に行き説明しました。
校長先生に理解していただき私のマシーンは終了しました。
息子が4年生の時に娘も入学したので1年間のダブルマシーンは大変でした。学校に宿題の件でどうやって伝えるか悩んだときにたくさんのどんぐり仲間が相談に乗ってくれました。みんな自分のことのように真剣に考えてくれて一人じゃないんだと心強かったです。

中学生になるとのんびり過ごしていた生活から部活が始まり忙しくなりました。
勉強も課題が出ているのに切羽詰まらないとやらないのでギリギリで提出していたようです。そんな様子を見かねて、課題やった?そろそろテスト近いよね?など口を出さずにはいられませんでした。そんな感じで息子に色々言った後には高確率で聡子先生から「何も言わないよ、あったかいご飯と寝床を整えてあげること」と言われたものです。
息子を通して何が見えてるの?!と超能力者聡子には表面だけ取り繕ってもバレてしまっていました。

部活を引退して勉強にシフトしていくのだろうなと思っていたら親のほうが心配になるくらいに最後までのんびり、ゆっくりのペースでした。
勉強し始めるとスイッチが入るのかダラダラ勉強するのではなく集中しているのが分かるくらいでした。きっとそれは小さいころからどんぐりで培ってきたものだと思います。
何も知らずにどんぐりの面接に行きこんな我が家を見捨てずに見守っていただき本当にありがとうございました。
目標にしていた高校に合格することができました。
4月から娘がDK生です。兄妹でどんな違いがあるのか楽しみです。また3年間よろしくお願いします。

あれもこれも思い出してしまい話がうまくまとまりませんが、どんぐりを知らなかった親がどんぐり学舎の聡子先生・どんぐりっこ・どんぐらーのみなさんに出会い楽しいどんぐり時間を過ごせたことに感謝です。
ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました
彼らが小さい頃のことを、
よく覚えています
同級生のお子さんだけど、面接で初めて会って、まだ妹ちゃんはすごく小さくて

同級生の縁もあって、プライベートで一緒にキャンプに行ったりもしましたね
とはいえ、お子さん達は私の生徒さんになってしまったので、
プライベートでの関係の保ち方にはおっしゃる通り、難しい面もありました
すごく言いやすいこともあれば、
すごく言いづらいこともありました
いずれにせよ、私は子ども目線で、建設的なことしか言っていないつもりなんだけど、
私の伝えることを違う風に受けとって、
簡単に言うと、ネガティブにとらえてしまって、なんとなく距離を置かれてしまったり、避けられてしまったこともこれまで何度もありました

逆の立場だったら…
そりゃそうだよなあ、って思います、わかります

めんどくさいよね
そんなこと、言われたくないもんね

でも、
あるとき、同業者(経営者)さんに驚かれたことがあります
あなたの教室には、
同級生やお友だちのお子さん、そして、きょうだいのお子さんも通っているんですか!?
って
その方の経営する教育機関には、お友だちも親戚もいないそうです
我が子は広告塔として入ってはいるけど、奥様があまりよく思っていない、とのことでした
その方とはいろんな話をしましたが、
私は別に、友達や親族に宣伝などしていない、ただ、
友達も、親族も、私のしていることや、どんぐり理論にとても興味を持ってくれて、
何より、信じてくれて、だから、預けてくれるんだと思う、って言ったんです
私の夫はもちろんのこと
それは教育の仕事であれば大前提なのかと思っていました、と
でも、その方は、業界は教育だけれど、目的は経営であり、利益だから、
それとこれとは違うんですよねって、私の考えの甘さを指摘してくださったりもしたのですが
私は経営者ではないので、ありがたくお話を聞いて収めました

私はどんぐり理論が好きで、糸山先生の言葉を信じて、勉強して勉強して、我が子もどんぐり的子育てを主軸に育ててきました
なにしろ未熟でいい加減で中途半端な人間なので、よりどころとなるどんぐり理論に出会えて、本当に幸運でした
どんぐりに出会う前の10年間の塾講師経験も後押しはしているのですが、とにかく、全ての理屈がすーっと流れるように通るこのごまかしのない理論は、みんなに知っておいてもらいたい、と本気で思っているわけです
知っても、活用するかどうかは各自決めればいいことですから
私は自分から説明などしたことはありません
でも、
なにそれ??って
興味を持たれ、話を聞かせて、って言われることはこれまでもあって、
そうなると、本当に幸せな気持ちで、紹介してきたのです

そうして、興味を持ってくれたのがこのご夫妻で
その後も、私が何を言っても、真剣に受けとめてくれて
糸山先生の講演も夫婦で聞いてくれて
すっかりお馴染みになったDSS(どんぐり・しぜん・すくーる)のキャラクターである
DSSぼーやも作ってくれて

ステッカーにする作業は夫婦で一生懸命してくださって

悩んだ時は手紙を書いてくれて
座談会でもいろんな気持ちを打ち明けてくれて
同級生の飲み会ではお父さんと馬鹿話もするんだけど、
でも、やっぱりいつもまっすぐで、そして、家族を、
妻や子どもを大切にしているのがよくわかって

そして、子どもたちがどんどん賢く、優しく、豊かに育っていくのを目の当たりにしていると、ああ、やっぱり家庭なんだよなあってわかるのです

失敗しないように、衝突もせず、後悔もなく、
完璧に子育てをするべき、なんてことでは全然なくて、
夫婦が最初からまるごと全部一致していなくちゃいけないなんてことも全然なくて、
ただただ、
夫婦でも、そうじゃなくても、
子育てに関わる仲間同士が、
お互いをちゃんと認め合うこと、信じ合うこと、
自分にないものを仲間が持っていて、補ってくれている、と知っていること
それがとても大事だと思うんです

ゲームや習いごとからの脱出
この御家庭からは手本のような事例を見せていただくことができました
もうゲームをなしにするなんてできません、不可能です
と言う方に出会うと、いつもこの家庭の初期の頃を思い出します
ゲームじゃなくテレビやDVD視聴などから脱出した事例も教室には多々あります
でも、
メール相談や、入室希望面談などのとき、
「(メディア制限も習いごと制限も)うちは不可能です」と断言する親御さんがとても多いです

そんな風に最初から断言する親御さんでは、その通り、不可能でしょうねえ…と思うしかないのですが、でも、不可能ではないことを私は知っています

ゲームやテレビをなしにできたこの子は特別で、この家庭が特殊なんだ、と、
きっと、ご自身に「不可能だ」と言い聞かせてしまっている方は思うことでしょう

私の教室も、
特別な子や特別な家庭ばかりが集まる特別な場所だ、と言われたこともあります

でも、そんなことはありません
みんな、子どもが本来の姿に戻るから、
そんな姿を見た親御さんたちが目を覚ますから、
だから、
最終的に特別な子に、特別な家庭に見えるだけです

この子の合格した高校は
毎年高倍率で人気も高い上位校です
正直、ご両親も驚いていたけど、彼が家でガツガツ勉強している姿など、ほぼ見たことはないでしょう
その高校に行きたくて、早いうちから進学塾で鍛える子もいるので、
こんなんで合格しちゃうの?って思われたら困るのですが、
どうも、毎年の元どんぐりっこの高校受験を見ていると、
なんか、何もかもが違いすぎて、比較にならないなあと感じることが多いのです
受験勉強は確かに直前までほとんどしていないかもしれない
でも、
当たり前に、毎日生きていて、暮らしていて、人と会って話したり、何かを読んだりしていて、「何も考えず惰性で」ってことが少ないんだと思うんです
常に思考していて、自分の考えや、感想を持っていて、時には雑談でいろんなことを話してくれました
毎年、学校で書かされる「少年の主張」のテーマをどうするか、生徒同士でおしゃべりしてるとき、「さとちゃん、知ってる?」って突然クイズ形式で、自分が書こうとしてるテーマについてのいろんなデータを教えてくれたこともありました
教室の鉛筆削りや、機械的なものが壊れると、さっと近寄って来て直してくれることもよくありました
誰か別の子と話していた内容について、あとで自分の考えを教えてくれたこともありました
彼にとっては机に向かって勉強すること以外の、毎日、生きている日々、その環境全体が、学びのテーマであり、思考のきっかけなんだと思います
これは、他のどんぐりっこたちにも感じることです
わざわざ机に向かわないと勉強ではない、なんてことはないんです
むしろ、机に向かって問題集は一生懸命解いているけど、日常生活のさまざまな事に対する好奇心がなく、興味もないから知ろうともしない、なんて状態の方が、勉強って難しいし、苦痛なんじゃないかと思うんです

そんな風な、好奇心旺盛で、感情豊かで、周囲に目配り、気配りができて、そして、優しさを…そんな子に、ご両親が、育てたんだとわかります

想像してください
ゲームを避けるべき時期にすでに手にしてしまっているゲームをどうすべきか迷ったらこの子のことを
たかが宿題制限の申告なのに、校長室に呼ばれてしまって(あの時はびっくりしたよね)相談されて、みんなで座談会で話した、このお母さんのそのときの不安な気持ち、そして、私やみんなと話して安堵した気持ち
入試直前も、
美味しいご飯と暖かくて清潔なお布団、を合い言葉に、喉まで出かかった言葉を飲み込んで、そして、入試を笑顔でクリアしたこの親子のことを

日常生活ぜんぶが、
学びで、
机に向かってないから勉強してないんじゃないんだ、ってことも