どんぐり・しぜん・すくーるDSSの川遊び合宿が終わりました
まだほやほやの思い出を、色褪せないうちに記録しておこうと思います
まずは募集の段階で「スタッフ求む!」と公表しておいた、
【さとちゃんキッチン】の思い出から
 
キッチンで作る食事は2回、おやつの仕込みもいれると、3食分を作ることになります
初日の昼食は各自持ちより、おやつには炭火で、群馬名物焼きまんじゅうを焼きました

四国出身の青年スタッフまっちゃんと、
東海出身の青年スタッフむっちゃんが、
群馬出身じゃないのに、とっても上手に焼いてくれましたよ

県外の方は初めて食べる、という方が多く、
見た目お餅みたいだと思って食べてみたら、
全然違う!とびっくりしていました
私たちにはソウルフードだけど、
賛否両論な食感の焼きまんじゅう
群馬においでの際にはぜひ、1度食べてみてください
口の周りに甘いタレがついちゃうんだけど、
川遊び中なので気になりません

さあ、宿舎では1日目の夕食の準備です
献立は
●カレーライス
●粉ふきいも
●野菜の浅漬け
です


川遊びから戻って、順番に入浴に行っている間、
入浴順が最後になる中学生たちがエプロンとマスクをつけてキッチンに来てくれました

男子ふたりには、5kgの米を炊く準備をお願いしました
スタッフのひろみんと一緒に、間違えないように計量してくれました

宿舎には「6リットル」と釜の内側に表記のあるガス炊飯器がありました
約50人分のご飯を炊くので、この炊飯器を使わない手はありません
米って、買うときはキロ単位なのに炊くときは合を使うのでややこしいです
しかも、6リットルの炊飯器っていったいどれだけのご飯が炊けるの?
私が事前に調べたメモを見ながら、
ひろみんと男子中学生が作業してくれました
【米 炊飯 覚書】
※カレーライス50人分
米 5kg
5kg=33合
6Lの炊飯器で炊ける米は30合
残り3合を電気炊飯器で炊く

30合と3合を計って炊いてちょうだい、どうすればいい?
と計量カップを渡すと、
これで、まず30合を計って…と言いかけて、
いや、3合を計ったら残りは計らなくても30合ってことじゃん
と気づく
どうしてもメインの大きな方に目が行ってしまうよね
よく気づきました
ザルに3合を量りとってといで電気炊飯器にセット
その後、残りをといで、ガス炊飯器にセットして30分ほど浸してからスイッチを入れました
ガスのほうが早いので、電気炊飯器はスピードモード
ガスは点火後20分ほどで炊けてしまいます
我が家も電気炊飯器はなくて、土鍋で炊くのですが、
20分かからないくらいで火を消して、あとは予熱で15分蒸らします
これでご飯のセットは完了です
お米は普段我が家で食べている佐渡米
『朱鷺と暮らす郷』です

さて、女子たち5人は野菜の浅漬けの準備です
時間のかかるじゃがいもや、大量の玉ねぎのカットは川遊びから少しだけ早く宿舎入りしたスタッフとお母さんたちで作業を進めていました

【野菜の浅漬 覚書】
●材料
好きな野菜
(今回は キュウリ・ニンジン・ミニトマト)
●味付け
酢、自然塩、てんさい糖、だし昆布
(今回はだし昆布入りの酢を使いました。化学調味料は不使用です)
●キュウリとニンジンは乱切り、ミニトマトはヘタをとって爪楊枝かフォークでぷすぷす穴を開けます(湯むきの省略)
●酢にてんさい糖と塩を、味見しながら加えました
 野菜が入ると水が出て薄くなるよ、
 明日の朝まで食べるけど、朝は漬け込まれて味が変わるはずだよ
 と、伝えると一生懸命みんなで味見をしながらつけ汁を作っていました

【カレー 覚書】
玉ねぎ 大24個
ズッキーニ 20本
ニンジン 10本
鶏肉  3kg
カレールー S&B ニューカレーフレーク 1kg

我が家流で作りました
大鍋に切った玉ねぎをどんどん入れていきます
鶏肉もニンジンも切って入れちゃいます
ここまでで水を入れて煮込み始めます
油で炒めません
鶏肉に火が通ったら、輪切りにしたズッキーニを加えます
しばらくしたらルーを入れて完成です

ルーに油脂は含まれているのですが、
油で炒めないのと、肉の油も煮込んでしまうので、洗い物が楽です
脂っこくないあっさりとしたカレーになっていたと思います

じゃがいもは一緒に煮込まずに粉ふきいもにしました

【粉ふきいも 覚書】
じゃがいも 30個
ハーブソルト 

●じゃがいもを一口大にカットして、鍋に入れたら水を張って煮ます
じゃがいもがすっかり柔らかくなったら蓋をした状態で鍋を持って、少しだけ蓋をずらして鍋を傾け、シンクに茹で汁を捨てます
茹で汁がこぼせたら鍋をまっすぐ持って、蓋を締めたままぐらぐらぐら!と揺らし、中のじゃがいもを転がします
蓋を開けて、塩(今回はハーブソルト)を入れてまた同じように蓋をしてぐらぐらぐら!と振って完成
塩と青のりでも美味しいです

お皿は大皿と小皿を用意し、
浅漬けはおかあさんたちが上手に分けてくれて、
カレーライスは各自盛り付けました
粉ふきいもはカレーの横に添えました

玉ねぎもじゃがいもも、
美味しいのを選んだので、シンプルだけど美味しい晩御飯ができたと思います

翌朝分まで作った浅漬け以外、残り物はありませんでした
ご飯もカレーも、綺麗にたいらげてもらえましたよ

さあ、中学生が入浴に行くと、先に入浴を済ませた小学生と園児さんがエプロンをつけてキッチンに集まってきました
それでは、明日、川原で作るおやつの仕込みを始めましょう

川原ではバームクーヘンを作ります
ノートにそう書いてあるのですが、キッチンスタッフだけが知る秘密です
小さなスタッフたちは作業を覗き見しに来る他の子にそれがばれないよう、
必死に布巾で隠していました(笑)
みんなをびっくりさせたいんだね

はちみつやレモン汁など、少量だけ使うような材料や、
粉の計量など正確さが重要なものもあったので、
自宅で計って小分けしたものを順に混ぜてもらいました
ひとつひとつ、「これなんだろう?」「なんだと思う?」って考えて、
そっと匂いを嗅いだりしながらみんなで順に混ぜてもらいました
小さな年中さんの女の子も一生懸命手伝っていましたよ

菜種油や豆乳は自分たちで計って混ぜてもらいました
ただそれだけの計量でも四苦八苦して試行錯誤していて、可愛かったです
さあ、生地が出来上がったので明日までしっかり冷蔵庫で寝かせておきましょう
(結果的にあまり生地が膨らまず、理想的なバームクーヘンにならなかったのですが、
もしかしたら事前に混ぜて寝かせておきすぎたのかな…と省みました)

子どもたちはこのあと、お楽しみ会で中学生に綿菓子を作ってもらって食べたりしていました
普段、あまりお砂糖を食べていない子も多いので、きっと、特別な甘さに酔いしれたことでしょう!

夜更けの大人の座談会では、千葉からゲストで来てくれた金森先生が持ってきて調理してくれたはまぐりが振る舞われました

これがもう、最高に美味しくて、誰かパスタを茹でてちょうだい〜ってみんな思っていたはず
私が数日前に仕上げた今年の我が家の梅干しも、お茶請けに出しました
落花生やおせんべい、青年スタッフが持ってきてくれた山梨のお菓子もテーブルに並び、みんなそれぞれ持ってきた飲み物をあけつつ、夜更けのおしゃべりは続きました

子どもたちはいつの間にか眠ってしまいました
青年スタッフたちがみんなを寝かしつけてくれました
中学生女子たちは青年たちに「消灯は自分たちで」と特別に言ってもらえたようで、
女子部屋でいつまでもおしゃべりしていたようでした

さあ、夜が明けて、朝食の準備です

お米は夕食と全く同じ分量を炊くことにしました
そうなれば、男子中学生の出番です
ちゃんとエプロンをして来てくれた男子たちに、
昨日と同じでお願い、と頼むと、訳なくこなしてしまいました
カレーと違ってご飯が残るかもと思い、
乾燥わかめのおにぎりの準備もしておきました

2日目も怪我なくみんなで楽しく川遊びができるように、
実は密かに願をかけて朝食のおかずは焼き魚にしました
アレルギーの対応もあり、
鮭にしました
近所のスーパーや業務用食材の店をあちこち回ったら、
小さな鮭がすでに焼いてあるのが冷凍してあるものがあり、試しにそれを買ってみました
食品添加物はなく、本当に鮭を焼いてあるだけでした
キッチンに大きなホットプレートがあるのは下調べ済みだったので、
昨晩から解凍しておいた鮭を50切、並べて温めました
「保温」にしたけどじゅうじゅう言い始めたので、
スタッフのひろみんとせっせと裏返したら、両面こんがりと美味しそうに焼けました

朝散歩から戻ってエプロンをつけた女の子たちが「いいにおい!」と言ってくれました
そう、朝はみんなで宿舎の上にある小さな公園、ひろば?に朝散歩にでかけました
中学生女子たちは朝散歩に出かける前にキッチンに来てくれて、味噌汁の出汁を準備していってくれました
お散歩から戻ったら具と味噌を入れるのでちょうどいいと思ったので

【味噌汁 覚書】
大鍋に水をたっぷり張って、煮干し粉を入れます
我が家でも煮干しなどお魚の粉末を使ってます
顆粒の化学調味料のだしは使いませんが、しっかり魚やしいたけの粉で出汁をとると旨味が強く、味噌の分量も減らせるほどです

出汁をとるときは鍋の蓋をしませんよ、と教え、その状態で散歩に出かけました

散歩から戻ると鍋がくつくつしています
焼き魚にまけず出汁もいい香りを放っていました
今回は乾物のみのお味噌汁を作ります
まずは麩を投入
その前に麩がたくさん入った袋を見て、
「これ、50人で食べるとひとり何個くらいかなあ」と私がつぶやくと、
みんなで数えてくれました
ひとり5個はいける、という結論が出ました
数える前は「2個くらいじゃない?」と予想していたのでびっくりしていました
袋に入っていると数ってわからないよね
数えてみて実感したようです
次に乾燥わかめを入れ、すぐに味噌を入れました
味噌は我が家が毎年仕込んでいる自家製味噌で、
だいたい800g〜1kgずつ小分けしているのを適当に1つ持ってきたのを全部入れました
赤ちゃんのお風呂になりそうな大きさの鍋なので、出汁も味噌もふんだんに!

たくさん、たくさんおかわりしてくれた人がいてとっても嬉しかったね!
浅漬けも朝になったら野菜がゆうべよりくったりしていて、味がしみこんでいてすごく美味しくなっていましたね
予想通り!

焼鮭とご飯は同じお皿に、そしてまた浅漬けは小皿に小分けして、お椀に味噌汁
そんな朝食でしたが、焼鮭も思ったより美味しくて、皮までみんな食べてました
これで2日目も怪我なく元気に遊べることまちがいなし、
私はひそかにお魚の神様にお願いしていたのでした

やっぱりご飯は少し残ったので、片付けをしながらわかめのおにぎりを作っていると、一緒に片付けをしていた保護者の方々が「美味しそう!」というので、こっそり梅干しの残りを出してみんなでちょっとつまみ食い
残りのおにぎりは川原に持っていきました

川原では朝から炭火をおこしてもらって、バームクーヘンを作り始めました

お昼は注文しておいた登利平のお弁当が届いていたので、
それをみんなで食べました

登利平さんは県内(もしかしたら県外も?)配達してくれるんです
そして、昨年からお世話になっている上野村産業情報センターの事務所で、
お昼の時間になるまでお弁当を預かっていただきました
みんなの親切な気持ちでご飯を守ることができました

途中、宿舎の冷蔵庫で冷やしておいたとっておきのスイカも切りました
近所のスーパーのスイカコーナーで「一番甘いのください」と店員さんに聞いて困らせながら買ってきたスイカです

解散前の3時頃には完成したバームクーヘンをみんなで少しずつ食べました
中学生達が細かく切ってくれました

ほんの少しずつだったけど、
美味しかった、ってみんなが言ってくれたよね
工夫して、みんなで仕上げてできあがっていくのは楽しかったですね
(前回よりふくらまなかったけど、もし次回また作ることがあったら材料と混ぜ方をもう一度研究してから挑みます)

キッチン編の思い出
アレルギーの調査もエントリーのときにしていて、
私が心がけたのは、全員で同じものを食べる、ということ
別メニューを作るんじゃなくて、
全員で美味しく同じものを食べられればなあ、と考えて探して、工夫しました
それから
普段食べているかどうかわからないけど、
お魚を皮ごと全部一切れ食べてほしかったのと、
人工的な調味料を使わなくても簡単に美味しく作れるんだよ、ってことを知ってほしかったのです
残さず食べてくれる子ばかりで、
だから、事故も怪我も病気もなく全員最後まで一緒に過ごせたんだろうな、って思います
日頃の家庭の食卓も、きっとしっかり整えていらっしゃるのだと

さとちゃんキッチンを手伝ってくれた子たち、
食事をした子たちから、
レシピを教えて!って連絡が何件かあったので、
今回はレシピをご紹介しました

また合宿をするとしたら、
今度は何を作ろうか
私は実際にはほとんどキッチンで作業することなく、
子どもたちや保護者のみなさんが作業してくれていました
そして、
たくさん盛り付けてたくさん食べてくれたみんなのことを見ていました

またみんなでわいわいご飯を一緒に食べたいね
この思い出が色褪せませんように