2024年
群馬県民の日
朝、どんぐり学舎に集合して、
目的地の利根川沿いの大きな緑地まで歩いていきました
県民の日は、子どもたちは学校がお休みになるけど、
ご家族のお仕事はお休みにならないので、もし、県民の日が平日だった場合は毎年ハイキングに出かけています
今年は、慣れ親しんだ緑地にしてみました
所在地はお隣前橋市ですが、私の歩く速さで30分くらい
途中、寄り道するのと、子どもたちののんびりペースだから1時間は見ていました
最初の寄り道は
『萩原の大笠松』です
1本のクロマツが、大きく育って見事な枝の広がりを見せてくれる、私の住む町の名物です
県の天然記念物に指定されています
一般家庭の庭に生えているので、「おじゃましまーす」と大きな声で言って入らせてもらいました
お留守のようでしたが、見学は自由にできます
みんな、詳細が書いてある石碑に群がって夢中で読んでいました
「じゅれい450年だって!!」
「大きくなりすぎて、家を3回移動したんだって!」
逸話がたくさんあります
江戸時代、前橋藩主からこの家のご先祖さまが鉢植えでいただいたクロマツなんだそうです
高さはそれほどでもないのですが、周囲をぐるっと歩いて回るときれいな円形に広がっている枝の大きさに驚かされます
長く生きている植物のエネルギーには圧倒されますし、
これまで大切に手入れを欠かさず続けてきた家主さんの思いにも心が震えます
駐車場もあるので、ぜひ、みんなお家の人を案内してあげて、と言ってまた挨拶して外に出ました
大笠松を後に、利根川方面へ歩いて行くと、そこからは自転車専用道、サイクリングロードを歩いていくことができます
利根川自転車道は日本でも屈指の長いサイクリングロードで、
群馬県の渋川市(DSS水沢山ハイキングでお世話になっている渋川市です)からなんと、東京ディズニーリゾート近くまでつながっているのだとか!
いつか自転車で行ってみたいねえ
そんな自転車道に入ると、すぐに次のスポットがあります
それは、『萩原の渡し』
川の向こうは前橋市です
今は、大きなこの利根川に大きな橋がいくつも架かっていますが、
この辺りに橋がない頃、「渡し船」で往来していたのだそう
水深が9mもあって、棹が使えないため、両岸にロープを渡してそれをひっぱって船を往来させていたのだそうです
高校生も、自転車ごと渡し船に乗って登下校していた、ということです
私が生まれたころに、この近くにも大きな橋ができ、渡し船は廃止になりました
今は船着き場の跡地らしきコンクリートの基礎が残っているのみ
いつか前橋側の『公田の渡し』も見に行ってみよう
いつも泳いだり、遊んだりする川とスケールが違うね
ごうごういう流れの音に耳を傾けながら、どんどん歩いていきます
柿の木に群がっていたメジロや、
畑の野菜なんかにもいちいち立ち止まっておしゃべり
子どもたちは何を見ても楽しいことを探します
緑地が近づき、車道との境目にある支柱が、
車の衝突のせいか、変形していたのを、
はにわだ、はにわだ、と大騒ぎ
そうそう、
DSSではバディ制度をとっていて、
子ども同士、ほぼ2人組で行動します
歩いたり、乗り物に乗ったりするときだけですが、
バディと協力して歩ききったり、安全に乗り換えたりするためです
この制度を活用するようになってから、みんな本当に前向きに行動するようになりました
それぞれが自分のバディをしっかり見守るし、
探すのです
今回、最年少の年中さんの子も、いつもはお母さんと一緒に行動しているのですが、
この日はお母さんも付き添いで来てくれていたものの、「離れて見守っていて」とお願いしたら、お母さんも守ってくれて、そして、6年生のバディと組んでもらったら、ずっと離れず、一生懸命歩ききったのです
往路はともかく、復路は心配だわ…というお母さんに、
心配なそぶりを見せず、労いの言葉もかけないで様子だけ遠くから見ていて、とお願いしたら、やっぱり、最後までお母さんに近づくことなく、バディと歩ききったのです
帰りは中1の女の子がバディで寄り添ってくれました
この子達の絶妙な距離感はさすがでした
前を歩いてひっぱるでもなく、声をかけるでもなく、
しゃがみ込んで何かを見ていると一緒にしゃがみこんでじっと待ち、
少し後ろを歩いて全体を見守るような様子でした
これは、大人にはなかなかできないなあ、と心が震えました
大人が必要な時もあります
本当に危険なとき、トラブルが本当に起きたとき
でも、それ以外は、子どもに任せてみると、思いがけない力を発揮して、堂々とやってのけちゃうんです
それが1回、2回、と経験を重ねていくと、子どもは、どんどん自信をつけて、どんどん逞しくなっていきます
そして、大きなお兄ちゃんやお姉ちゃんに温かく見守ってもらった経験から、強いだけじゃなく、優しい子にもなっていくんです
だって、
いま、高学年や中学生の子達だって、小さい頃は見守ってもらっていたもんね
そんな積み重ねをずっと見てきたので、
だから、
継続してエントリーしてくれるといいなって思っているんです
子どもたちの未来のためです
さて、
緑地に到着すると、まずは広い芝生と、大型の遊具が目に入った子どもたち
リュックを置いて走っていきます
なぜだかリュックをちゃんと並べたい子が、途中まで走っていってから戻ってきて、ちゃんと並べ直していました(笑)
遊具やグラウンドもある緑地公園なのですが、
なにしろ、大きな利根川がとうとうと流れる川辺におりられます
以前、この緑地で毎週のように(いえ、週に何度も)DSS放課後遊びをしていた頃、
公園の管理人さんと話して、「川に降りたら公園の敷地外だから自己責任で遊んで」と言われ、焚き火も実はOKだと言われていました
もちろん、焚き火のマナーを守れる人しかダメなので、誰でもOKだよ!とは言えません
ちなみに公園の敷地内にもBBQができるスペースはあるので、
管理人さんに声をかけて使わせていただけます
いつもの週末のDSSイベントと違い、私以外のスタッフは仕事で来られないので、大人が何人で見守れるか、実は少しだけ心配していたのですが、一緒に歩いていきます!って言ってくれた保護者の方が数名、エントリーしてくれて安心しました
それになんと、
私の高校時代の同級生で、埼玉県熊谷市で古民家カフェ「のうカフェ」を営むゆっきーも、
スタッフとして来てくれたのです
ゆっきーは高校時代山岳部員だったのと(今、母校の山岳部は全国レベルです)
スキーの指導員の資格も持つ山好きアスリートでもあり、カフェオーナーになる前は理学療法士として長年病院に勤務し、さらに野菜ソムリエの資格も取ってしまったスーパーでスペシャルな友人なのです(勝手に個人情報明かしてますが、有名なお店なのでググったら出てきちゃう情報です笑)
※私はのうカフェで毎月開かれている「こども食堂」のボランティアに通っているので、ぜひ、のうカフェにゆっきーと私に会いに熊谷近辺の子どもたち、来てくださいね!
以前、軽登山にエントリーしてくれていたのに、悪天候で中止になってしまった経緯があり、今回はようやく決行できて早朝、埼玉から駆けつけてくれて加わってくれました
さあ、
それからこの日、やはりお休みをとれたというどんぐり学舎近くに住んでいるどんぐりっこのお父さんが、セカンドカーの軽トラを活用して、外遊びの道具を一式、緑地まで運んできてくれました(帰りも学舎まで運んでくれました!感謝!)
軽トラ~!!ほしい!憧れます
そんなわけで、
何をするか、決めていなかったけど、なんでもできるようにかつてのDSS放課後どんぐりの道具が詰まったコンテナと、それから焚き火の道具と薪は運んでもらっておきました
コンテナには、
砂鉄集めの道具と、T野球の道具などが入っていました
ちょっと雨がぽつぽつしていたので、不向きではあったのですが、砂鉄集めから取りかかりました
数年前から比べると、広い砂地だった川辺は背の高い草で覆われ、正直、以前のように砂鉄の鉱脈を見つけて何時間も没頭するほどの環境ではなく、私は内心がっかりしてしまいましたが、砂鉄を自分で集めた経験がない子どもたちにとっては楽しかったようです
「水の中の方がよくとれるよ!」なんていって、川に磁石を突っ込んでいる子もいました
砂が乾いていたらもっと集めやすかったんだけどね
またいつか集めに来ようね、と約束しました
ちなみに、これが以前集めた砂鉄
数年前、大人も一緒になって随分夢中で集めました
集めた砂鉄をさらに精製して、純度の高い砂鉄を作っていたお父さんもいました
炭と一緒に熱して、鉄が作れるらしいのだけど、
たたら製法、いつか挑戦してみたいな…
川辺では、やはり県民の日で家族遊びを楽しんでいるご一家がいて、
どんぐりの子達にもつかまえた生き物を見せてくれたり、
一緒に遊んでくれたり、素敵なご両親とお子さん達に出会えました
なんとすっぽんの赤ちゃんを捕獲していましたよ
他にも、エビやドジョウなど…今まで、ここで生物を見つけたことはなかったのでびっくりしました
持って来たお弁当をみんなで食べたら、
午後はT野球から
野球場が空いていたので、
使わせてもらいました
まずは線を引いて…
チーム分けして試合開始です!
DSSのTボール野球には独自のルールがあり、
野球経験者でも未経験者でも
大人でも子どもでも
園児さんでも全員で楽しめます
久々で、ちょっと私も思い出しながらのところはあったけど、
結構楽しめたんじゃないかな
走りすぎた~とバテてる大人の方はいたけど、みんな上手でした!
なぞのルールでしょう?
これは私の従妹の体育教師に教えてもらった本当に愉快なルールなんです
少しずつコツをつかんだ子どもたちはどんどん強く上手になっていきました
さあ、お腹がすいたようなので、焚き火の準備に入ります
私の焚き火マナーとしては、
①スパッタシートか鉄板を焚き火台の下に敷く(直火はいけません)
②燃えかすの灰と炭は持ち帰って不燃ゴミにする
ということです
焼いて美味しいものを持ってきていいよ~と事前に声をかけていたので、
たくさん、色々持って来てくれた子がいました
マシュマロとクラッカーは私も買っていったんだけど、
他にも、
お芋、リンゴ、ソーセージ、パン、チョコレート…
子どもたちはどんどん焼いて、いつまでもモリモリ食べていました
…その頃、
もしかして歩いて帰ること忘れてるんじゃないかな?ってちょっと思ったけど、黙ってました(笑)
心配だった雨も朝ちょっと降り続いただけで止み、
午後はたっぷり遊んで、
しっかり歩いて無事に全員が帰ることができました
予定よりだいぶ学舎に着くのが遅くなってしまって、
お仕事帰りに迎えにきてくれた保護者さんたちを待たせてしまって申し訳なかったです
学舎の子や我が子と、何度も訪れた緑地公園ですが、
どの季節でも楽しめる自然いっぱいの場所で、相変わらず楽しめました
また放課後どんぐりをやっていた頃みたいに、
今度は「緑地集合ね」といってどんぐりタイムをここでするのもいいかもな、って思いました
毎回歩いていくには時間がかかるから保護者の方にここまで迎えに来てもらうことになるけど、学舎に集合したらみんなで私の車でここまで移動して、まずは青空どんぐりタイムをして、それからお迎えが来るまでとことん遊ぶ、なんていいかもなあ、って思っています
早速来週辺り、保護者の方に提案してみます
学舎からは車で5分ほどです
そして来年の群馬県民の日もまた平日なので、
また子どもたちとたくさん歩いて、たくさん遊べる企画を考えておきます
来月は水沢山ハイキングです
DSSの活動はこれからも、
子どもたちの心身の豊かな成長のために続けていきます
保護者の方のご理解とご協力をこれからもよろしくお願いします