どんぐり学舎では、私が読んだ本の一部を「くら」にどんぐり文庫として置いています
授業の間、保護者の方が読んで待っていることもできるし、
貸し出しもしています

最近、図書館グッズを仕入れたので、
・ブッカー(本を保護するフィルムのこと??)
・書籍カード(裏表紙の内側にポケットを貼って、カードを入れておき、借りる人にはそこに名前を書いて出してもらう)
をせっせと手作業で準備しています

ブッカ(って司書さんが呼んででかわいかったのであえてブッカ)は最初むずかしくて…
なにせ、不器用なので、あーあ、って完成度だったのですが、
昨日、一気に10冊ほど貼ったら結構上手になってきました
調子づいてかたっぱしからブッカをかけちゃいたくなります

書籍カードは私たちが子どもの頃は主流で、カードを見ると、その本を誰が借りたのか見えて、ちょっと嬉しかったり、楽しかったりしたものですが、今は学校の図書室でもバーコードでぴぴっとやっていますよね

プライバシーの問題やら、管理のための便利さやら、メリットは多いようですが、それでも、
昔ながらのこのカード式というのは、なんだか懐かしくて、あたたかくて、まあ、こんな小さな教室の少しだけの蔵書ですから、試しに使ってみよう、と取り寄せてみたのでした

それにしても、あれですね、最近の本は題名が長いんですね!
必ずサブタイトルがついているし、この昭和の書式にはおさまらないったらありません(笑)
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」なんていうタイトルが来たらアウトです

さて、昨日、ブッカ完了した本の中から、
作業中にあらためて、裏表紙が目に入ると、
いい言葉がたくさん…
それを見ているだけでも、心が動かされたのでした

どんぐり文庫の蔵書の紹介も兼ねて、ぜひ皆さんにも見ていただこうと撮影してきました

まずは

子どもと一緒に雨の森に
出かけてみましょう。
自然は
嵐の日も おだやかな日も
夜も昼も
憂鬱そうに見える日も
子どもたちへの
一番大切な贈りものを
用意しておいてくれます。

レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の裏表紙からでした
これはとっても不思議なことだけど、
実際、そうなんです
自然の中に子どもたちと出かけていくと、
本当に、いま、その子たちに必要な物を、自然は贈ってくれるんです
なんだかいま、『風の谷のナウシカ』の原作マンガを読み返していて、
ナウシカも似たようなことを言っていて…泣けてしまうんですけど

続いては

自閉症の子どもの成長に、健常児を育てるヒントが隠されている
子どもが幼少期から大人へと発達していくには、乗り越えていかなければいかないハードルがいくつも存在する。その苦しい試練を成熟へ進むように手助けし、自律性や自発性を身につけさせるのが親の仕事である

服部祥子『精神科医の子育て論』からでした
この本は何度読んだかわかりません
服部先生が、自閉症児を育てるある親子との交流を通して、子育ての神髄について書いています
このような視点があるのか、と
以前、美輪明宏さんが、重い障害を背負った人たちのことを、自分自身がなんの障害もなく健康に生きている意味が、彼らの中にある、と涙ぐんで語っていたのを思い出しました
それから、先日観た映画『こんな夜更けにバナナかよ』でも似たようなことを思いました
裏表紙を読んだだけで、背筋が伸びるような、私にとってのお守りの本です
続きまして…

子育て以上に
価値ある仕事はありません
がんばっている
お父さんお母さんに私は
大きな拍手を送ります。

我が子を
まるごと肯定して、
守ってあげられるのは
あなたしか
できないことです。

佐々木正美『抱きしめよう、わが子のぜんぶ』からでした
佐々木先生の著作はほとんど持っています
どの本からも、児童精神科医としての豊富な出会いの経験と、
子どもたちへの愛、そして、親たちへの優しいまなざしを感じます
もっともっと長生きして、たくさんの言葉を遺していただきたかったな…

続いては

「みんな仲良く」と教室に掲げても、
子どもたちは仲良くなりません。
他者意識のない作文、目的意識のない行事
すべて、やめませんか。

何も考えずに「当たり前」ばかりを
やっている学校教育が、
自分の頭で考えずに、
何でも人のせいにする大人をつくる。


工藤勇一『学校の「当たり前」をやめた。』からでした
言わずと知れた、工藤勇一校長先生の初めての著作
工藤勇一先生がどんな改革をなさっているのか、これを読めば全てわかります
そして、続く2冊を読んでいくと、工藤先生の人間としての素晴らしさがより深くわかることになります

続いては…

「すべての悩みは、

対人関係の悩みである」

人はいま、この瞬間から
幸せになることができる

みんな自分のことだけを考えて生きている。
それが現代の社会というものです。
さあ先生、お答えください。
あなたはこれだけの現実を前にしてもなお、
世界はシンプルだとおっしゃるのですか?

哲人「わたしの答えは変わりません。世界はシンプルであり、人生もまたシンプルです。」
青年「なぜです?誰がどう見ても矛盾に満ちた混沌ではありませんか!」
哲人「それは「世界」が複雑なのではなく、ひとえに「あなた」が世界を複雑なものとしているのです。」
青年「わたしが?」

岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』からでした
あー、まさにタイムリー
世界を複雑にしているのはその人自身です
宿題をやらせなくちゃならない
親子関係も子どもの学力も意欲もぐちゃぐちゃにしてしまう、あの宿題を
でも、やらせない決断をして行動に移している人もいる
シンプルに自分で変換している人がいる
ただそれだけのことなんだけどな
何がそうさせて、何がそうさせないんだろ
誰かにどう思われるか?先生になんて思われるか?言われるか?
「すべての悩みは人間関係」
やはりそこにつきるのか?大切な…我が子の思考力に関してのことでも??
ブッカを貼る手を止めて、ぐるぐる哲学が始まってしまったので小休止

そして安定の~

子育ては「慌てず騒がず穏やかに」
教育は「ゆっくり・ジックリ・丁寧に」
そして、受験は勝ちに行く!

糸山泰造『子育てと教育の大原則』からでした
説明の必要がない、シンプルな名言です

糸山先生の著作は全て揃っています

もう手に入らない大切な本ですので、
「くら」に置いているのは2冊あるこの本のみですが、
他の本も貸し出しはします(教室に保管しています)
大切に読んでくださる方に、お貸ししますので、未読の方にはぜひ読んでいただきたいです

最後に、どかーんと!!そこのお父さんにっ!!!


休暇は単なる「休暇」ではなくて、「人生磨き」なのだ
「休暇届」を「人生磨き」と言いかえて、胸を張って宣言しよう

ここ1年で、こんなに笑った本はない…抱腹絶倒のすごいお父さんの自伝
みなさん毎日おつかれさまです
家族との時間も犠牲にして、お仕事がんばる姿、子どもたちも見ています
でも、
子どもが子どもである時間はとっても短いです
その時間を、夫婦で、家族で共有できることはかけがえのない経験です
なんなら、仕事人間の方にとっても、間違いなく財産になるのです
これからは、仕事のできる人間には人間力が必要です
計算が速くても、作業が正確でも、AIにできることは任せることになるでしょう
AIにできないことってなんだろう
私たちが当たり前にしていること
当たり前過ぎて、なにしてるか自分でもよくわからない

でも、
目を見て話すこと
手をつないで歩くこと
笑い合うこと

それだけでいいんじゃないかな

さあ、今日もブッカちゃんがんばる!!!