高崎市は今日から2学期です
我が家は小学生のいない、中高生の家庭ですし、中高生ふたりともあまり休日のない部活動をしている関係で、なんと、昨年まで恒例だった旅行も、キャンプも、全く行けず仕舞いの夏休みでした
こんな日が来るのねえ!!と我がことながらびっくり…ただただ、毎日、子どもたちのスケジュールに合わせる日々でした
毎日、家族全員分のお弁当を作り続けた夏休み
今日からは、通常通り、夫と長女の2つだけになりました
それが夏休み最終日である昨日までぎっしりと続きましたから、私としては自分のための仕事や、やりたいことなど全て後回し、という夏休みが終わり、今日はブログを1つでも更新するぞ!と意気込んでいる次第です
中学生の自習室に一緒にいながら、いくつかの文章を下書きしていましたが、それらを推敲するエネルギーが今日は残っていなくて、だから、ここ数日考えている先日見た光景をゆるりと書いてみようと思いました
少し前に、ホームセンターの駐車場で車を駐めたら、目の前のアイスの自動販売機の前を親子が通りかかりました
二歳か…三歳未満くらいでしょうか
男の子と、お父さんでした
お母さんは先に車に戻って荷物を運び入れたりしていました
よちよち歩いてきた子どもは自販機の前で立ち止まり、「アイス!アイス!!」と大きな声で叫びました
お父さんは「さっき食べたでしょう、あとでね」と言って手を引いて自販機の前を通り過ぎようとしましたが、子どもは負けません
「アイス!!アイス!!G%&#J?!!&#!!…」泣きじゃくり、激しく抵抗して動きません
ついにお父さんは泣き叫ぶその子を両手でひょいと持ち上げて、車に乗せてしまいました
私の車の隣だったので、車内の様子が視界に入りました
お母さんは全くの無表情で荷物を積んでいます
泣き叫ぶわが子に何か言いましたが、無表情です
お父さんは暴れて泣き叫ぶその子を無理矢理チャイルドシートに押し込んで、ベルトを締めていました
車のドアを閉めて、私だってまだ車のドアを閉めたままなのに、その子の泣き叫ぶ声は車外にも響き渡っており、ついに、母親の怒声が聞こえてきました
そのまま、その車は走り去ったので、その後のことはわかりません
こういう光景を見ることはそんなに珍しくありません
もう少し大きくなれば、頭を引っぱたかれる様子も見ることがあります
親御さんは泣き叫ぶわが子にほとほとイヤになっているんだなあ、というお母さんの無表情を見るとわかります
「親って大変」「お母さんは大変」
そんな声がそういう親たちを励ますこともあるでしょう
でも、待てよ…
子どもマニアの私は、「親って大変」って励まし合うその人達を敵に回す気はないんだけれども、子どもの気持ちになってちょっと言いたいことがあるんです
なぜ、あの子は、あんなに小さいのに「アイス」を食べたがって、あんなに小さいのにホームセンターの前にある自販機が「アイスの自動販売機」だって認識していたんでしょうか
あ、今は、どんなに小さくても、赤ちゃんでも、「アイス」って食べるんでしょうか?
私にとってはあり得ないことですが、今の子育てではそれは普通のことなんでしょうか…
こういう光景を見ていつも考えるのは、「誰がそれを教えたんだろう」ということなんです
親御さん自身である可能性が最も高いです
でも、祖父母の方かもしれません
とにかく、大人が買い与えたことがある、買ってもらった経験がある、味を知っているから欲するのです
逆を言えば、知らなければいい、教えなければいい、というだけのこと
私は、自動販売機で子どもたちにジュースやアイスを買ってあげる習慣がなかったので、子どもたちが自動販売機の前で「買って!」と言ったことは今まで一度もありませんでした
小さい頃は、それがなんなのか、たぶん知らなかったと思います
もちろん、旅行先などで買ったことはありましたが、日常的に、スーパーや、ホームセンターに買い物に行くついでに買うようなことは一度もしたことがありません
だから、だだをこねられたことも一度もありません
「かわいそうに」と思われますでしょうか
確かに、一緒に遊んでいた友達親子が自販機で好きなジュースなどを買い与えているのにうちは買わない、って経験はさせたかもしれません
でも、「だからうちも買って」とは彼女たちは言わないんです
だって、飲み物は持ってきているし、少しうらやましそうにしていたとしても「うちは買わない」で話は終わりです
自販機の前ではうらやましそうにしていても、一日中自販機の前で、自販機と顔を合わせている訳ではありません
メインはそこにはないんです
お菓子を食べること、ジュースを飲んでアイスを食べることは子どもの暮らしの中の重要な部分では、少なくともうちはありませんでした
遊んでいる間は寝食を忘れるくらいの子どもですから、何かを買ってあげる、食べさせてあげることで満足させることは考えもしませんでした
栄養が足りるように、いっぱい遊んでいっぱい眠れるように、おにぎりを作り、水筒にたっぷりの水やお茶を常に持ち歩いていました
何着分もの着替えもね
それが娘たちの幼少期の私の荷物です
どこかへ泊まりに行くの?っていうくらいの荷物を、常に持っていましたよ
だから、買い物に行けばなにかアイスかお菓子かジュースを買ってもらえる、という式はなかったのだと思います
それで「かわいそう」と思われれば、それまでですが、私から見ると、買ってほしいのに買ってもらえなくて、自販機の前でいくら頑張っても、車中で泣き叫び続けても、ついに買ってもらえず、しまいには怒鳴り飛ばされたり引っぱたかれたりする子どもの方がよほどかわいそうに思えます
だってあの時は買ってくれたじゃない!!って
「いつもというわけじゃないんだよ」っていう大人の理屈が、あんな小さな子どもにはまだわかりません
「わかれよ!」というのは大人の勝手な意見です
あんなに酷なことはない…私はまた泣きそうになるのでした
これはまた、ゲームやインターネット遊びと似たような傾向があると思えませんか
親が買い与えたゲームなのに、やり過ぎると叱られる
ついには怒鳴られ、叩かれて、取り上げられる
小脇に抱えられるほど小さいうちはいいけれど、親より大きくなったらどうにもできません
それよりも、
なんで買ってくれる時と、買ってくれない時があるのか?という親への不信感が募っていきます
そう、子どもにはその理屈がわからないし、制御できないのですから、気をつけるのはどう考えても大人の方なんです
簡単なことです
簡単に買い与えないこと、それだけなんです
日常の買い物で、いちいちアイスやお菓子をそんなに小さい頃から買ってあげていたら、そりゃあ、騒ぎます
子どもの立場になってみればわかります
冷たくて、甘くて、美味しいアイス
暑いし、買い物は退屈だし、買ってほしいに決まってます
「買って」と言われたら買ってあげるのが愛情ではない、という簡単なことを、アイス以外の色々な場面でも大人がわかっていてくれたらなあ、って感じるできごとでした
習い事、したい!!
ゲーム、ほしい!!
全部が思い通りになれば、「そうはいかないよ」と急になった時に、子どもはやり場のない感情を彷徨わせることになります
それどころか、親の怖い顔と、怖い声で、負の蓄積はどんどん積もっていきます
それは、かならず、数年後の大爆発を招きます
子どもにそんな思いをさせるくらいなら、親子関係に負の蓄積をするくらいなら、「買ってくれない厳しい家庭」でいいじゃん、って思うんです
「うちは買いません♪」でニコっとして終わりで、騒ぐこともないので、叱る必要もありません
小さいうちは、興味を他へそらして、もっと楽しいことにすぐに目移りさせます
それでいいんです
それをしばらくの間、続ければいいんです
わかる年齢になったら、一緒に自販機のアイスやジュースを買うお楽しみも満喫できるようになります
食育の専門家に言わせれば、もちろん、そんな小さな頃からアイスやジュースを常食することがいいわけありませんし…って、それはまた別の機会に…
自販機では我が家のエピソードとして、懐かしい思い出がひとつあります
旅先のホテルで、チェックアウトしたあとに長女(当時小学校1年生)が「先に車に行っていて。Y(当時3歳)を連れて行くから」と妹の手を引いて私たちに言いました
ホテルのエントランスのガラス越しに様子を見ながら待っていると、長女はジュースの自動販売機の前に妹を連れて行き、なにか話していました
そして、なにやら指さしたり首を振ったり、ふたりでなにやら…すると、長女は自分の小さな財布から小銭を出して、自販機に入れ、妹を後ろから抱えてジュースのボタンを押させ、ひとつ、買ってあげたのでした
嬉しそうにジュースのボトルを抱えた妹を連れて長女は車のところに誇らしげな表情で歩いてきました
「果汁100%だから、大丈夫だよね」と私たちに、大人げな表情で言いました
自分の分は買っていなかったので、「いいの?」と聞くと、「いいのいいの、今日は特別だから。」と小さな財布の中をちらっと覗き込んでまた誇らしげに…いつの間にか自分の小遣いを持ってきていたのでした
妹にジュースを買ってあげたいがために
なにも、絶対に市販のジュースやアイス、お菓子を買い与えるもんか、と踏ん張ってきたわけではありません
私たち家族にとって「日常」と「非日常」には壁があって、そこにきちんと線を引いてきた、という感覚でした
旅先ではご当地ソフトクリームを食べることもありましたし、誕生日には本当に好きなものや、食べてみたい物を家族で食べたりもしました
絵本で見た「クリームソーダ」に憧れて、わざわざ昔ながらの赤いチェリーの載ったクリームソーダが出てくる店を探したこともありました
その時に「そのチェリーの着色料は…」などと言うこともありませんでした
だって、常食していませんから
メリハリをつけることは、そうそう難しいことに私は思えないのです
むしろ、メリハリをつける方が子どもは納得するし、親も怒鳴ったり叱ったりする必要がないのです
泣きわめくしか訴える方法がない幼児期を過ぎれば、「今日は特別」の意味がわかるし、また、親のそのような意図がしっかりと伝わるように伝えなければならない、そういう関係である必要があるのです
それは、食べものに限らずです
さあさあ、そして中高生にもなれば自分の小遣いでどうにでもなんとでもなるものです
角砂糖25個分だとかいうタピオカミルクティだって経験済みだし、
ファミマやスタバの新作には目を光らせているようです
でも、やはり、まだ、常食はしていません
基本は、私のつくるご飯&おやつです
毎日、私が用意してあげられるのもあとわずかかもしれません
夏休みがあっという間だったようにね